
今回はローンについて解説します。
2022年4月より、成人年齢が18歳に引き下げられましたね。
これにより18歳からクレジットカードの発行やスマホの契約、医師などの資格取得などが親の同意無しでも出来るようになりましたが、18歳ではお金に関する知識はまだまだ乏しく、消費者トラブルが増えてきているのが現状です。
そんな中、ディーラーの方がツイッターで、19歳の新成人がローンというものを全く知らずに車を購入しに来た、というつぶやきをしました。
ローン契約の内容を懇切丁寧に説明しましたが、結局理解してもらえず購入をあきらめたようです。




ローンって何?
ローン会社が代金を肩代わりしてくれる
🔶ローンの主な仕組みは
✅ローン会社が、契約者が購入したい商品の代金をお店側に全額支払います。
✅契約者は、ローン会社に毎月決まった金額+手数料を支払います。
ざっくりいうと、ローンの仕組みはこのようになっています。
クレジットカードと似たようなシステムですが、クレジットカードとの違いはお店はローン会社に手数料を払う必要がありません。
ローン会社は、契約者から十分に手数料を取っているのでお店から手数料を取らなくても十分利益になる、というわけです。

クレジットカードの仕組みはこちらの記事で詳しく解説しています。

ローン契約の注意点
🔶商品購入時のローンとクレジットカードの大きな違いは、「購入した時点でその商品が自分の物になるかどうか」です。
クレジットカードは、商品を購入したら所有権は自分になりますが、ローンは「商品を担保にお金を貸している」ので、契約が成立した時点では所有権はローン会社にあり、返済が終わるまではあくまで「使わせてもらっている」に過ぎないのです。
返済が終わって初めて所有権を持つことが出来るのです。


ローンを支払えないとどうなる?
🔶では返済が出来なくなったらどうなるのでしょう?
クレジットカードとローンの場合とで比較してみましょう。
✅クレジットカードの場合→滞納分の一括返済を求められる。
✅ローンの場合→担保である購入した商品を没収&売却し返済に充てる。
それでも払いきれない場合、一括返済を求められる。
例えば、車をローン契約で購入し返済できなくなってしまうと、その車を没収され売却され返済に充てられます。それでも足りない場合は、車を失うだけでなくさらに返済が待ち受けています。
※実際、管理人は20歳で車の免許を取った後、すぐに120万円の軽自動車をローンで購入しました。
毎月3万円の支払いでしたが、とある時期に2か月ほど滞納してしまい
ローン会社から車を没収され、残債40万ほどを分割で支払った過去が
あります・・・。
社会的信用とは?
ローン会社が重要視すること3選
🔶ローン会社が審査時に重要視するのは主に3つです。
✅その人の属性
→年齢、雇用形態(正社員か)、勤続年数、年収、家族構成など
✅担保となる物の価値
→万が一返済出来ないときに、担保となる者を売却しても損失が少ないか
✅返済負担率
→毎月の収入に対する返済額が妥当かどうか(無理せず返済できるか)
中でも一番重要なのは「その人の属性」であり、正社員であるかどうかが審査するうえでかなりの要素を占めていることは間違いないでしょう。
要は「きちんと返済する能力があるか?」・「毎月の収入が安定しているか?」が重要視されるわけですね。
正社員というのは、よほどのことがない限り簡単に解雇することが出来ません。なので、毎月安定してお給料を貰えるので返済にも影響がありません。
自営業の人は一般的にローン審査にはかなり通りづらいといわれています。
これは、正社員と違って「いつ収入がなくなるか分からない」という理由があります。
例えば、正社員で年収200万円で副業で500万円の計700万円収入があったとしても、ローン会社は正社員の年収200万円の部分しか見ません。副業は明日ぱったりと収入が途絶える可能性が十分にあることを知っているからなのです。
社会的信用というのは、きちんとした職に就いていて安定した生活を問題なく送れているか?ということなんです。
逆の立場になって考えてみよう
🔶ではなぜ、アルバイトや自営業の人は審査に通りづらいのでしょう?

例えば不景気で、お店の経営が悪くなったとき真っ先に解雇の対象となるのがアルバイトです。派遣などの非正規雇用もそうです。
自営業もいきなり明日倒産!なんてこともありえます。
そうなると、当然収入は無くなり返済なんて出来なくなりますよね?
そのような不確定要素を持った人に、数百万のお金を貸すか・・・?
答えはNOです。たとえいくら収入が高くても、怖くて貸せないのが正直なとこでしょう。
実は芸能人などもたくさんの収入がありますが、正社員ではないので基本的にクレジットカードやローン審査には通りません。

さいごに
今回は、成人年齢引き下げに伴って各地で消費者トラブルが増加してきたため、少しでもトラブルが減らせればとローン契約の仕組みを説明しました。
今年度より、高校生では金融の授業が必須となりこのようなトラブルが未然に防げるような授業を受けられますが、すでに18歳・19歳の方は知識が乏しいまま成人となってしまっているのが現状です。
知識の無い状態で契約にいけば、カモと判断され高額な契約をさせられる可能性も十分にあります。
このようなトラブルを未然に防ぐためにも、お金に関する勉強をしっかりとしていきましょう!



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